空き家対策特別措置法とは、空き家の放置によって発生するトラブルを解消し、
空き家の再利用や処分を後押しするための法律です。
具体的には、空き家対策特別措置法で“特定空家等”として認定された空き家の所有者に対し、行政は修繕または撤去の指導、勧告、命令を行うことができます。
さらに、行政から勧告を受けた場合は、固定資産税と呼ばれる税の特例も解除されることになります。簡単に言うと毎年支払う税金額が増額してしまうという事です。
特定空き家の対象になる事例
倒壊の危険性がある住宅
住宅の屋根や外壁、基礎部分に問題があり、倒壊の可能性がある空き家
安全上の問題がある住宅を放置すると近隣住宅に被害が起こる事や、近くを通行中の人にケガをさせてしまう等の大きなトラブルになることもあるため、早めの対策が必要となります。
管理不足による住宅
庭の植栽が手入れされていなかったり、雑草が放置されて伸び放題だったりすると、周囲の景観を著しく損ねることに繋がります。
例えば、樹木が育ちすぎ家の庭からはみ出して道路の視界を塞いでしまったりしてしまう事。
衛生面において悪影響が及ぶと考えられる住宅
空き家を放置すると、不法投棄(ごみ)や排水口の詰まりなどが原因となり、ゴミや水の腐敗集、衛生上有害なものになってしまうことがあり
衛生面において問題があると判断された空き家
周辺の生活環境を著しく乱すと考えられる住宅
空き家を放置すると、放火や空き巣犯罪組織のアジトにされたりと悪質な犯罪の場所になることが考えられます。
近隣の治安を損ねる可能性があります。また野良猫や野良犬など野生動物の住み家となってしまう危険性もあります。
固定資産税の住宅用地特例措置という制度がある為空き家がふえたのだと考えられます。
固定資産税の住宅用地特例とは、住宅が現存している住宅用の土地に対して“200平方メートルまでの土地に対しては6分の1に
200平方メートルを超える部分の土地に対しては3分の1に固定資産税を減額する”という特例を設けている制度のことです。
簡単に言うと
①誰も住んでいない場所でも所有者には毎年固定資産税という税金がかかる
②その場所に住んでいた建物(空き家)を残しておくと、空き家を取り壊し更地にした場合より減額される。
③空き家の管理を疎かにし安心・安全な状態を維持できないと減額の解除・安心・安全維持の為の作業を強制執行されてしまう。
空き家対策特別措置法の制定によって空き家の放置も許されなくなりました。
市町村からの指導に応じない場合は修繕・撤去勧告がなされ、その時点で固定資産税の特例が解除されます。
結果的に税金の負担が重くなってしまうので、空き家の所有者は空き家の解体や修繕、または売却など、空き家の活用方法を把握しておく必要があります。
このような事を普段の生活の中で考えるのはめんどくさくて後回しにしたくなる事だと思いますが、先々の事を考えた場合は早急に準備・実行が大切です。
我々にお手伝いできる事もありますのでいつでもご相談ください。